概 要
南海トラフ地震・超大型台風の上陸等の自然災害や、地政学リスク等、企業の経済活動に大きな影響を及ぼす恐れのある事態が、現実のものとなりつつあり、改めてBCP対策への注目が集まっています。また、CGコードの見直しのみならず、各企業への企業価値向上に向けた株主の期待やアクティビストからの要求など、経営上の意思決定において、考慮されるべき要素が多数存在しており、その法的な側面や目配せ等、総務・法務の責任者の方々の守備範囲は、さらに拡大されていくこととなっております。
一方、同意なき買収提案が注目される中にあって、買収防衛策についての企業としての姿勢も定める必要に迫られております。
当協会では、平成8(1996)年より、企業法務を専門として活動し、複数の上場企業の役員にも就任しておられる土岐敦司弁護士にコーディネーターを委嘱し、総務・法務の責任者の方々が必要とされる情報と専門家にアプローチできる体制の提供を目的として、本研究会を運営いたしております。
また、ここでは、企業法務に関連する最新判例や法律の改正などに対して可能な限りタイムリーな情報提供をはかるため、メンバーの皆様のご要望を反映しつつ、コーディネーターから毎回提供する「ホットな話題」も含めて、常に新しい問題にスポットライトを当て、柔軟にテーマを選定して研究を進めてまいりました。
第29年度として発足するこの1年は、人的資本・知的財産の最大限の活用やBCP、公益通報制度の適切な運用と対応といった問題を折り込みながら、総務・法務部長の皆様にとって不可欠な検討課題を網羅した充実した内容で研究会を運営していく所存です。
必ずや、当研究会が総務・法務部門の重責を担う皆様のご期待に添うものと存じ、この機会に是非とも多数の皆様のご参加を賜りたく、ここにご案内申し上げる次第でございます。