概 要
地球規模での巨大なリスクとなっている新型コロナウイルスの猛威を乗り越えるためには、地球規模での連帯が求められるところですが、厄介なことに米中間での激しい対立、世界の分断化というもう一つのリスクが存在します。その一方で、グローバルな証券取引所の競争の影響を受け、会社経営の足元では東証による3つの市場の選択の問題が進展しております。これは、単なる選択の問題ではなく、過剰な流動性の下での投資マネーの動きが作り出した環境の変化を伴うものです。
こうした時代背景にあって、従来のビジネスモデルのままでは、成長の期待ができない、あるいは成長が成り立たないという業界も少なくありません。とはいえ、人類の歴史は、ピンチをチャンスに変えてきた歴史でもあります。そして、会社においてピンチをチャンスに変える役割を担っているのが経営者です。これを要するに、地球規模の大変化を認識しつつ、他方でその厳しい環境をチャンスに転換する役割を果たすのが経営者なのです。
経営者は、経営環境が大きく変わるこれからの時代では、いかなる事態に直面しても驚くことなく、冷静にして動じない心構えが必要になります。この心構えがあれば、適時・適切な対応策の具体化が可能となるのです。そのためには、平時から想定外の危機を意識し、それに対応できる体制構築とその体制を動かせる状態を整えておく必要があるということになります。その際、良いものは受け入れ、それを活用して飛躍する「和魂」の精神ないし「自助の精神」の実践が不可決となるのではないでしょうか。
第22年度として発足する本研究会では、想定される経営課題を検討するに相応しいゲスト講師をお招きし、鳥飼重和弁護士、中島康晴公認会計士のコーディネートにより運営して参ります。経営基盤を揺るがす地殻変動下においても、会社を成長軌道に乗せることを真剣に模索されている会社役員(取締役、監査役)、経営幹部の皆様のご参加をお待ち申し上げる次第です。